便秘のタイプ

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便秘のタイプと原因

便秘にはいくつか種類があります。女性や高齢者に多いもの、男性に多いものなどさまざまです。ここでは、それぞれの種類を具体的に説明します。

 

肛門の形状が原因の便秘

便秘

肛門の形状が、便を出すことに向いていない場合に起こる便秘があります。

 

大腸は盲腸部分にはじまり、上行結腸、横行結腸、下行結腸、S状結腸、直腸とつながっていきますが、便もこの中をぜんどう運動によって同じ順に移動していきます。

 

そして直腸に達したときに便意をもよおすようにできているのですが、日本人の直腸と肛門のあいだは、基本的に鋭角になっており、そのままではウンチが出にくい状態になっているのです。

 

そのため、足元に台を置いてそこに足を乗せたり、便器に座った状態で前かがみになるなどしたりすれば、その角度がひろがり、便を出しやすい状態になります。

 

もし便意を感じているし、ウンチの硬さもそれほどでもないのに出ないという場合は、上記のような理由で出にくくなっている可能性がありますので、ぜひ参考にしてください。

 

弛緩性便秘

 

弛緩性便秘は、筋力の弱い高齢者や女性に多い便秘です。腸が下剤の乱用や筋力低下などの理由で、うまくぜんどう運動を起こせない状態になっているために起こります。

 

ぜんどう運動とは、腸の中の食べ物カスを前へ前へと動かしていく筋肉の動きであり、これが下剤の乱用などで鈍くなると、うまく働かなくなることがあるのです。

 

下剤は刺激性成分が含まれているものが多く、繰り返し使用することで腸が刺激に慣れてしまい、だんだんと服用量を増やさなければ効かないということが起こりやすいものです。

 

それを続けるうちに、どんどん自律的なぜんどう運動が弱まり、よりガンコな便秘になってしまうというわけです。下剤の服用は少なめにして、自然な排便ができるような生活習慣を身につけることが肝要です。

 

直腸性便秘

 

直腸性便秘とは、直腸に便が届いても、うまく信号が送られない、または信号を無視する習慣がついてしまったために起こるものです。

 

これを防ぐには、便意をもよおしたときにきちんと排便する、もし出ないとしてもトイレに行くという習慣をつけることです。日ごろのちょっとした努力が改善のためのポイントになるので、ぜひ意識していきましょう。

 

けいれん性便秘

 

けいれん性便秘とは、ストレスなどが原因で腸が硬直してしまい、便がうまく動かなくなってしまって起こるものです。日常生活でストレスを受けやすい、特に働き盛りの男性に多いと言われています。

 

このタイプの便秘にかかると、下痢と交互に繰り返すということも起こります。ストレスに対する腸の反応は2つあり、ひとつがしまる形で、そこを便が通れなくなり滞るというもの。

 

もうひとつが腸がギューッと便を押しだすかたちになり、便の移動するスピードが早くなるために、充分に腸壁による水分吸収がおこなわれずに直腸まできてしまい、下痢になるというものです。

 

ストレスを取り除くことは難しいことかもしれませんが、休養や睡眠、趣味などをとおしてストレス解消につとめるのが有効な対策と考えられます。